西区の北、地下鉄鶴舞線「庄内通駅」近くにお好み焼き「花いち」がある。
昔この近くに勤務していた関係でなんだかんだと暖簾をくぐって以来、13年以上も通い続けている。 その秘密は女将さん(通称「花いちのママ」)が焼く「お好み焼き」もさることながら、何といっても明るくて元気のいいママの人柄であろうか。 お好み焼き屋さんだから女連れの客や家族団欒の客が多いのだが、我々のような純粋な「花いちファン」も結構やってくるのだ。
そしてママの手際のよい焼きっぷりを目の前にしながら、ジョークを飛ばしあう数少ないカウンター(たった5席)が、我ら常連のターゲットである。 知る人ぞ知るこのカウンターこそ、ママの魔力に捕り込められた蝶の風情から「蜘蛛の巣城」と名付けられているのである。(誰が名付けたかは知らない)
しかし、今宵も鮮やかな手捌きでこんがりと.....とはいかなくなってしまった。 都市高速道路建設計画のため周辺の様相が一変、閉店せざるを得ない状況になり、平成15年5月7日を以ってひとまず「花いち」の看板をはずすこととなったのである。
昭和59年以来20年近くも愛され親しまれてきた「花いち」.....再びその看板に灯がともる日がくることを祈るばかりである。 (その日を信じてこのページはこのままにしておく。そして「花いち」をめぐる数々の想い出を日記「こもれび」(保存版)に書きとめておいた。)
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