「気軽にチョット寄って見るか」 お昼(コーヒー)も夜もにこやかに待っていてくれる.......そんなお店が我らの「みわ」である。 歌好きで話好きのママが何と言ってもこの店の吸引力。 ファンがぞろぞろと思い思いのお土産を持って集まる不思議なお店なのだ。ために時折びっくりするような御裾分けにあずかる好き日もある。
歌と云えば、この店にカラオケは無い。 .....しかしそういうお店とは思っていても、興に乗ればチョット歌ってみたいと思う時もない訳ではない。そんな時、雰囲気によってはママが指揮棒を振るってカラオケ無しの「斉唱」が始まるのである。 勿論集まっている客は漏れなく付き合わされることになるのだが心配ご無用、全員の賛同が「基礎的条件」であり、我らが青春時代の「コーラス喫茶」を思い浮かべていただければ充分である。 童謡やラジオ歌謡に始まりせいぜい裕次郎かひばりあたりの「皆が知ってる懐かしのメロディー」どまり.....充分にこなせる領域なのだ。
昭和49年オイルショックの頃の開店というからもう四半世紀、同じ場所で全く変わらぬレイアウトと調度類が一種の風格を醸し出していて、ママの密かな誇りでもあるようだ。 ママの若さも当時のまま.....とはいかないが、明るく華やいだ雰囲気は昔と全く変わっていない。 「みわ」という店名はママの苗字からとったもので、カウンターに四季折々の花を欠かさぬ心づくしが嬉しい。
秘かに営業再開を心待ちにしていたが残念ながら16年3月末を以って閉店が確定してしまった。 30年来の大切な”止まり木”が折れてしまったようで淋しい限りである。 せめて真寿美ママのご多幸を祈るのみ・・・・・。
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