UZO SAEKI-10 


立てる自画像

(1924年初秋)

野獣派の巨匠ヴラマンクから「このアカデミック野郎!」と怒鳴られ、混乱と失意の中で描いた自画像。

絵肌は荒れ、顔は無残にナイフで削り消されている。
悄然と立ち尽くすその姿に打ち砕かれた自信と、辛い模索の時期を迎える不安と決意が滲んでいる。

「急に人が変わったようになった」とは米子夫人の回想で、祐三が受けたショックの大きさが偲ばれる。
(73.5×48)

大阪市立近代美術館建設準備室所蔵



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