平成29年8月
夏のある日、思い立ってスケッチ用具を担ぎ電車に乗る。
狙いをつけたのは船溜まりの漁船で、まだ行ったことがない碧南の大浜漁港であった。
照りつける夏の陽射しに些か閉口しながら構内を歩く。昼下がりの漁港はひっそりと人影もなく好都合、咎められたらそれまでと覚悟を決め、ようやく好ポイントを見付けてスケッチ。
後に油絵に描き直したが、船の構造や甲板の小物類など好きなモチーフが満載だけに充分に楽しませて貰ったものである。
漁港周辺には古い民家や寺が多く碧南の旧街区といった趣で、美術館に入ったり老舗の鰻屋で昼食を摂ったりちょっとした観光気分を味わう。
(油彩 F20号)