(10月8日)
第二日目も雲一つない秋空に恵まれる。
朝食はバイキング、昨夜の酒も霧消し至って食欲旺盛のようだ。
今日は川と空から水の都大阪を実感しようとの趣向で第三章は天満橋から難波までの「運河のクルーズ」である。
午前9時、大川(旧淀川)沿いの八軒屋浜で遊覧船に乗り込む。総アルミ製の船は電池モーターで走るという環境に優しいすぐれもの、橋をくぐるため平べったい造りになっていて50人位は乗れる。
桟橋を離れ一旦遡上、造幣局辺りでUターンし土佐堀川に入るとすぐ左折し東横堀川を南下、道頓堀で直角に右折して難波(浮庭橋)に到る約6kmの運河である。
東横堀川の途中には満潮時海水の流れ込みを防ぐために水位を調節する「閘門」があり、通過してその仕組みを体験する。上空には無粋な高速道路が走っていて圧迫感があり窮屈な思いをしたが、道頓堀に入ると解放されていきなり青空が拡がった。
両岸の遊歩道越しに道頓堀や宗右衛門町の繁華街が顔を覗かせ食い倒れの賑やかさが垣間見える。
終点難波で川から上がり第四章は話題の新名所アベノハルカスへ、今度は地上300mの展望台から大都市大阪を見下ろそうという粋な企画だ。
16階でエレベーターを乗換え60階までおよそ250mを一気に登る。所要時間45秒という速さ(時速20km)で視覚で実感できるような工夫がこらされている。
360度見渡せる展望台は眼下に大阪市内が拡がり澄み切った青空に遥かな眺望が効く。縦横に伸びる町筋の中に現役時代に幾度となく訪ねた梅田から御堂筋、難波のビジネス街が懐かしい。随分超高層ビルが増えているようで商都大阪の活力を見る思いがする。
暫く“空中散歩”を楽しんだ後昼食は12階の食堂街で最後の会食となり、全プログラムは無事終幕を迎えた。
色々とお世話になった幹事らと別れバスは一路名古屋へ向かう。
ラッシュに見舞われることもなく高速道路をひた走って午後4時15分名古屋駅に到着、我等は郷里組を見送って散会した。
実に楽しい二日間であったがやはり別れには一抹の寂しさが伴うのも致し方がない。
取敢えず来年の秋まで皆が達者で過ごして欲しいと願うのみである。
幹事諸兄の一方ならぬ尽力と篤き心遣いに改めて感謝の意を表したい。
(了)